第6号 のこぎり二(1930年頃/愛知県)

ずらずら系

愛知県一宮市にずらずらと並び立つ旧のこぎり屋根工場。

のこぎり屋根は、奥深い建物の内部にまで光を届けることができます。同じような建物が繰り返し並ぶ風景は賑やかだった毛織物産業の時代を思いださせます。

工房、アートギャラリーとして活用され、建築家、美術家が見守っています。

第5号 下灘駅(愛媛県)

たんたん系

愛媛県伊予市の海のすぐそばにたんたんと建つ鉄道ホーム。

電車を待つだけでなく、ぼんやりと景色を眺めたり、地元のお年寄りとの会話があったり、限られたベンチを譲り合いながら、思い思いの時間を過ごしています。

周辺では、地元の方が育てた四季折々の花たちが迎えてくれます。

がんばる農家さん、元気な漁師さん、朗らかなキッズたちが見守っています。

第4号 どまんなかセンター(1950年/静岡県)

ゆうゆう系

東海道のどまんなか静岡県袋井市の川の脇にゆうゆうと建つ旧洋裁学院。

絵にかいたような家型の建物ですが、2階は一部屋の大きな空間になっています。現在、地元の人の手によるDIYの改修が進められ、民間、市民のドマンナカとしても動きつつあります。

ドマセン代表倉田布美江さんを中心に見守られています。

第3号 呉YWCA(築年不詳/広島県)

ぱつぱつ系

広島県呉市の石垣の上にぎりぎりまでぱつぱつに建つ集会施設。

川と線路と道路に挟まれた三角形の敷地に沿うようにV字型に建てられ、V字型のとんがり部分には、大きな階段があります。

多くの人がここで、習い事をして親子3代で通った家族もいます。

今も、呉YWCAの方々が見守っています。

第2号 旭館(1926年/愛媛県)

ゆうゆう系

愛媛県内子町にゆうゆうと建つ旧映画館。

建物の正面は、でこぼこのさまざまな面で構成されて整っていませんが、その分にぎやかに感じます。

路地を抜けたところにひっそりと建っています。

ポスターや天井の広告は当時の賑わいを思い出させます。

館長の森さんが見守っています。

第1号 旧達古袋小学校(1951年/岩手県)

ながなが系

岩手県一関市に建っているながーい校舎。

小さな教室が横に一列に並んで長さ119m。京都の三十三間堂とほぼ同じ長さです。

夏は青い空と森の緑、赤い屋根と校庭、冬は一面真っ白。建物が、自然と一体化しています。

長い校舎の外観は、3回にわたる改修の痕跡が建物に刻まれています。

晴耕雨読の精神を守る達古袋農業教育協会、NPO一関のなかなか遺産を考える会がみまもっています。